ビジネスやエコノミーじゃない!!航空券種別の紹介
航空券の種別と聞いた時にどのようなものを思い浮かべますでしょうか。ファーストトクラス、ビジネスクラスやエコノミークラスといった座席のクラスとは別に、予約したチケットには「航空券種別」という分類があります。 今回はこの航空券種別について紹介をしたいと思います。
座席クラスと航空券種別
航空券の種別と聞くとファーストクラスやビジネスクラスと言った、座席のクラスの事を思い浮かべる事が多いかと思います。 こちらは「座席クラス」と言われており、航空券の種別とは別のくくりになります。航空券の種別は、航空券自体のグレードを表すもので、各座席クラスに同じ航空券種別が存在しています。
まずはじめに、座席クラスと航空券種別について紹介します。
座席クラスは座席のグレード
座席クラスは、お馴染みの「ファーストクラス」「ビジネスクラス」「エコノミークラス」と言った飛行機で利用する座席のグレードを表します。 基本的には上記の 3 種類のグレードがあり、飛行機の機材によってファーストクラスがあったりなかったりといった違いがあります。
航空券種別は航空券のグレード
航空券種別とは「正規航空券」「PEX 航空券」「格安航空券」の 3 種類があります。 3 種類について簡単に紹介します。
最も便利な正規航空券
正規航空券はその名の通り、正規の値段で販売されている航空券です。 当日でも購入できる ANA の普通航空券などはこちらに分類されます。
正規の値段で販売されているため、航空券としてはかなり便利な種別になってきます。 例えば、同一路線であればフライトの変更なども自由にできます。 そのため、朝に寝坊して飛行機が出発する 10 分前に起きたとしても、航空会社に連絡して、(座席が空いていれば) 午後の便に変更することだって可能です。また、キャンセル料も無料です。
値段と利便性を持った PEX 航空券
PEX 航空券は航空会社が予約の時期や便変更の制約を設けて販売している航空券です。 ANA ですと特割や旅割といった、フライトの当日よりもある程度前に購入する事を条件に、正規航空券から割引されている航空券です。
正規航空券よりも割引されている代わりに、ある程度の条件が出てきます。 先に紹介した旅割の様にフライトの何日前までに購入しなければならなかったり、予約後に発券までの時間が短かかったり、キャンセルする際にある程度のキャンセル料が発生してしまうなどです。
APEX 航空券が PEX 航空券の中でも最も目にする機会が多いので、基本的には PEX 航空券 = APEX 航空券と考えても良いのではないでしょうか。 APEX は Advance Purchase Excursion Ticket (無理やり訳すと「事前購入旅行チケット」) の略で、アペックスやエーペックスと読みます。 APEX の他には ZONE PEX や IATA PEX などもありますが、今回は割愛します。
値段に特価した格安航空券
とにかく安い値段で提供されている航空券です。 基本的には H.I.S などの旅行会社のパックツアーを利用した時や、航空券比較サイトなどで売られている最安チケットはこちらに分類されます。
値段が安い代わりに、正規航空券と違って多くの条件が出てきます。 例えば、発券後には日付変更ができなかったり、キャンセル料がかなり高めに設定されていたり払い戻しができない、などです。 旅行会社のパックツアーを利用した場合、直前までフライトが確定しなかったりしますが、これは旅行会社が押さえている格安航空券の中から効率良く利用するお客さんを選んでいるからなんですね。 また、格安パックツアーのキャンセル料が意外と高かったりするのは、この航空券のキャンセル料も関係してきています。
座席クラスと航空券種別の小まとめ
座席クラスは座席の種類、航空券種別は航空券の便利さに関係すると紹介しました。 そのため、お気づきの方もいらっしゃるかとしれませんが、ビジネスクラスやエコノミークラスなどそれぞれの座席クラスで航空券種別があるのです。 表にすると次のようになります。
表: 座席クラスと航空券種別の一覧
座席クラス | 航空券種別 |
---|---|
ファーストクラス | 正規航空券 |
ファーストクラス | PEX航空券 |
ファーストクラス | 格安航空券 |
ビジネスクラス | 正規航空券 |
ビジネスクラス | PEX航空券 |
ビジネスクラス | 格安航空券 |
エコノミークラス | 正規航空券 |
エコノミークラス | PEX航空券 |
エコノミークラス | 格安航空券 |
航空券種別とマイルの関係
同じ座席クラスだとしても、航空券種別によって飛行機に乗った時に貰えるマイルの積算量が変わってきます。正規航空券が最もマイルの積算率が高く、格安航空券が積算率がもっとも低くなります。
例えば、国際線ビジネスクラスの正規航空券だと、実際に飛行機に飛んだ距離に対して 150 % のマイル数がマイルとして加算されます。 対して同じ国際線ビジネスクラスの格安航空券だと 70 % のマイルしか加算されません。 エコノミークラスですと正規航空券だと 100 % の加算率ですが、格安航空券ですと 30 % と一気に低くなってしまいます。
旅行会社のパッケージツアーを利用した時には、マイルがあまり付かないのにはこのような理由があったのです。
航空券種別と予約クラスの関係
先ほどの表で 3 つの座席クラスに 3 種類の航空券種別があり、全部で 9 種類の航空券があると紹介しました。(ファーストクラスの格安航空券は実質的に販売していないので 8 種類です。) これらを区別するために、航空券には「予約クラス」と呼ばれるアルファベットが割り振られています。国際線の ANA のクラスの詳細は次の公式サイトに記載されています。
持っているチケットの予約クラスを確認したい場合には、予約クラスは e チケットであったり、予約確認のページから確認をすることができます。 ANA のマイルシミュレーションサイトで積算マイルを選ぶ時に、予約クラスを選択する必要がありますが、こちらは座席クラスではなく、このアルファベットから選択する必要があります。
ANA SKY WEB : ANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレーション
特典航空券の航空券種別
マイルで取得した特典航空券は、正規航空券相当で利用することができます。 そのため、同一路線であれば席が空いていれば日程を変更することもできますし、後で少ないキャンセル料 (3,000 マイル) でキャンセルすることだってできます。
まとめ
今回は、普段あまり気にする事がない航空券種別について紹介をしました。 航空券種別の違いによって値段や航空券の便利さ、またマイルの積算量が変わってくると覚えておけば、よっぼどのことでない限り問題はありません。次の表を覚えておいて貰えれば大丈夫でしょう。
表: 航空券種別の特徴
正規航空券 | PEX 航空券 | 格安航空券 | |
---|---|---|---|
値段 | 高い | 安い | とても安い |
マイル | 多い | 普通 | 少ない |
日程の変更 | できる | ほとんどできない | できない |
キャンセル料 | なし | 安い | 高い |
支払いまでの期間 | 当日まで | 予約から数日から数週間以内 | 予約してすぐ |
「空港に行ったらビジネスクラスやファーストクラスにアップグレードした。」なんて話も聞く事がありますが、この航空券種別が高い方がアップグレードされやすいと言われています。 ただ、高い航空券種別を購入したからと言って、必ずしもアップグレードするとは限りませんので、期待しすぎには注意です。
特典航空券は正規航空券相当と書きました通り、同じ路線の飛行機に乗るのであれば、特典航空券を利用した方がとても有利です。 マイルをどんどん貯めて、特典航空券や SKY コインを利用して高い航空券種別のチケットを利用して旅行へ行ってはいかがでしょうか。