旅行好き陸マイラーの記録

旅行好きによる飛行機とか旅行 Tips とかのブログ

初めて作るANAクレジットカード、生活パターンに合わせたおすすめの 4 種類の紹介

f:id:dokokahe_go:20170129232547j:plain

ANA のクレジットカードを初めて作ろうと思うと、ANA の名前がついたクレジットカードがたくさんあって困りますよね。 ネットで検索をしてみても「マイルが一番貯まるカードは」「還元率が最大のカードは」と還元率ばかりが紹介されています。今回の記事では、カードの選び方と4 種類の生活パターンに合わせて、初めて作る ANA クレジットカードはどれが良いかを紹介したいと思います。

カードの選び方の基本

まずはじめに ANA クレジットカードを選ぶ時の基本的な考え方を紹介します。4 パターンはその次に紹介をします。

もちろん基本的な考え方ですので、今回紹介した内容を参考に、皆さんが良いと思うカードを選んでいただけらばと思います。

カードのグレードは年間搭乗マイル数で選ぶ

ANA カードには、一般カード、ワイドカード、ゴールドカードとプラチナカードの 4 種類のカードのグレードがあります。 クレジットカードのグレードが変わると、飛行機に搭乗した時のボーナスマイルの割合が変わってきます。 それぞれのグレードとボーナスマイルの割合は表 1 の通りです。

表1: カードのグレードとボーナスマイルの割合

クレジットカードのグレード ボーナスマイル (%)
一般カード 10
ワイドカード 25
ゴールドカード 25
プラチナカード 50

搭乗ボーナスマイルは割合 (%) で設定されているため、飛行機に乗って手に入れる搭乗マイル数が多くなればなるほど獲得マイル数が多くなります。 言い方を変えると、飛行機にほとんど乗らない場合にはボーナスマイルがほとんどつかないので、グレード毎の差が無くなってしまいます。 年間の搭乗マイル数と獲得できるボーナスマイルは表 2 の通りです。

表2: 年間搭乗マイル数とボーナスマイル数

搭乗マイル数 一般カード (ボーナスマイル 10 %) ワイドまたはゴールドカード (ボーナスマイル 25 %) プラチナカード (ボーナスマイル 50 %)
0 0 0 0
1,000 100 250 500
5,000 500 1,250 2,500
10,000 1,000 2,500 5,000
30,000 3,000 7,500 15,000
50,000 5,000 12,500 25,000

搭乗マイルが年間 1,000 マイル程度だと、一般カードと、ワイドまたはゴールドカードでボーナスマイルの差は、たったの 150 マイルとなります。対して年間搭乗マイルが 30,000 マイルだと、一般カードと、ワイドまたはゴールドカードで4,500 マイルも差が出てきます。もちろん、全く飛行機に乗らない人であれば、どのカードを使おうともボーナスマイルの差は 0 です。

このように、普段から飛行機に乗って搭乗マイルを獲得できる人はグレードが高いクレジットカードを選んだ方がよいです。

年会費と交換手数料もマイル換算して計算

年会費

クレジットカードには年会費と、一般カードとワイドカードではクレジットカードのポイントから ANA マイルへ交換する交換手数料が必要になります。 年会費や交換手数料を 1 円 = 1 マイル換算し、クレジットカードで獲得予定のマイル数から引くことで、どのカードを選べばよいか考えます。

年会費はクレジットカード毎に異なりますが、例として ANA VISA 一般カードと ANA VISA ワイドカードを比較してみましょう。一般カードの年会費は2,160 円で、ワイドカードの年会費は 7,830 円です。 毎年 ANA クレジットカードのポイントと搭乗マイルで 10,000 マイルを貯めていたとします。 この場合、それぞれの年会費を差し引いた実質的な獲得マイル数は次の通りです。

  • 実質的な獲得マイル
    • ANA VISA 一般カード: 10,000 - 2,160 = 7,840 マイル
    • ANA VISA ワイドカード: 10,000 - 7,830 = 2,170 マイル

年間の獲得マイル数が同じ場合には、一般カードの方が実質的な獲得マイル数が多くなります。 もし、飛行機に全く乗らずに、クレジットカードの利用だけであれば一般カードの年会費の方が安いので、一般カードを選ぶべきです。

ただし、先に紹介した通り飛行機に搭乗する事が多い場合には、ボーナスマイルで獲得できるマイル数に差がでてきます。ボーナスマイルが年会費の差額よりも多い場合には、ワイドカードやゴールドカードの方がよくなります。

交換手数料

一般カードとワイドカードでは、ポイントからマイルへ交換するために交換手数料も必要です。交換手数料も年会費と同様にマイル換算して計算します。 例えば、 VISA のワールドワイドポイントを 1 ポイント = 10 ポイントで交換するには、一年間に一度だけ 6,480 円の交換手数料が必要になります。対して 1 ポイント = 5 マイルで交換する場合には交換手数料は必要ありません。

もし、ワールドワイドポイントを 1,000 ポイント持っており毎年交換をすると、実質的な獲得マイルは次の通りです。

  • 手数料を含めた獲得マイル
    • 10 ポイント交換コース: 1,000 (ワールドワイドポイント) - 6,480 (交換手数料) = 10,000 (ANA マイル) - 6,480 (交換手数料) = 3,520 マイル
    • 5 ポイント交換コース: 1,000 (ワールドワイドポイント) - 0 (交換手数料) = 5,000 (ANA マイル) - 0 (交換手数料) = 5,000 マイル

VISA の一般カードまたはワイドカードの場合、約 1,000 ワールドワイドポイント (1,000 円利用で 1 ポイント) をマイルへ交換するだけであれば、5 ポイントコースで交換した方が交換効率は上がってきます。

なお、一般カードとワイドカードでは、ワールドワイドポイントの有効期限が 2 年間です。2 年に一回だけ交換した場合には、交換手数料は半額の 3,240 マイルと考える事もできます。

カード選びの基本計算式

カードのグレードの選び方と年会費やポイント交換手数料の考え方を紹介しましたので、ここまでの内容を一度整理したいと思います。

ANA クレジットカードを持つことで獲得できるマイルの合計は次の通りです。

  • 獲得マイル = (年間決済額) × (100 円当たりの獲得マイル) ÷ 100 + (搭乗獲得マイル) × (搭乗ボーナスマイル) ÷ 100 + (更新ボーナスマイル)

そして次に、獲得マイルから引く必要があるクレジットカードの維持費は次の通りです。

  • カード維持費 = (年会費) + (移行手数料)

以上のことから選ぶべきカードを決める計算式は次の通りです。

  • 選ぶべきカード種別: (1 マイル当たりの価値) × (獲得マイル) - (カード維持費)

が最大になるカード

ANA カードの比較用一覧表

基本計算式をご紹介しましたので、合わせて 100 円当たりの獲得マイル、搭乗ボーナスマイル、更新ボーナスと年会費などを一覧にしました。一般カード、ワイドカードとゴールドカードを紹介しています。

表3: ANA カードの獲得マイル計算用情報一覧

カード種類 年会費 入会・更新マイル マイル交換率 (100 円当たり) 移行手数料 搭乗ボーナス (%)
VISA/Master 一般 (10ポイント) 2160 1000 1 6480 10
VISA/Master 一般 (5ポイント) 2160 1000 0.5 0 10
JCB 一般 (10ポイント) 2160 1000 1 5400 10
JCB 一般 (5ポイント) 2160 1000 0.5 0 10
アメリカンエキスプレス 7560 1000 1 6480 10
VISA/Master ワイド (10ポイント) 7830 2000 1 6480 25
VISA/Master ワイド (5ポイント) 7830 2000 0.5 0 25
JCB ワイド (10ポイント) 7830 2000 1 5400 25
JCB ワイド (5ポイント) 7830 2000 0.5 0 25
VISA/Master ワイドゴールド 15120 2000 1 0 25
JCB ワイドゴールド 15120 2000 1 0 25
ダイナース 29160 2000 1 0 25
アメリカンエキスプレスゴールド 33480 2000 1 0 25

カード毎の特典があれば考慮する

基本計算式をご紹介しましたが、いくつか例外があります。 もし、それぞれのクレジットカードの特典が非常に便利な場合には、そちらを選ぶ事をオススメします。 例えば、JR に良く乗る人であれば、一般カードの中では ANA VISA 一般カードよりも ANA VISA Suica カードの方が、Suicaオートチャージ ができるためおすすめです。

オススメ 4 パターン

ANA クレジットカードの基本的な選び方を紹介しました。次は選び方に基づいて、4 つの生活パターンに合わせてオススメの ANA クレジットカードを紹介します。

パターン1: 電車通勤パターン

普段から電車を利用する方には、ANA Visa Suica カードまたは ANA To Me CARD PASMO JCB がオススメです。 両方ともオートチャージ機能が付いており、チャージした分もクレジットカードのポイントを獲得することができます。

f:id:dokokahe_go:20170129233511p:plain f:id:dokokahe_go:20170129233522p:plain

ANA Visa Suica カードは定期券の機能を持っていません。Suica の定期を持っている方は ANA Visa Suica カードを作って、ANA Visa Suica カードとリンク設定をすることで、すでに利用してる Suica の定期券にオートチャージ機能を追加できます。

www.jreast.co.jp

定期券はなく切符代わりに Suica を持っている方であれば、ANA Visa Suica カードを作り、元から持っている Suica カードは JR へ返してしまってよいと思います。 今の Suica と同じ機能を、オートチャージ機能付きで ANA Visa Suica カードで利用する事ができます。

Pasmo を利用している方であれば、定期券の有無に関係なく ANA To Me CARD PASMO JCB に替えてしまって良いでしょう。こちらは定期券をクレジットカードの Pasmo に追加することができます。

パターン2: 別のメイン利用のカードを持っているパターン

普段は別のクレジットカードを利用しており、ANA のマイルのためにクレジットカードを作る方であれば、ANA Visa Suica カードをオススメします。このカードですと、獲得マイルを必ず年会費よりも高くすることが可能です。そのため、年間 100 円程度を ANA Visa Suica カードで支払うだけで、年会費よりも多くのマイルを貰うことができます。

f:id:dokokahe_go:20170129233511p:plain

Visa ではマイ・ペイすリボを設定しておき、年間に一度でもカードを利用すると年会費が半額程度になります。 表 3 によると ANA Visa Suica カードの年会費は 2,000 円となっていますが、マイ・ペイすリボに登録しておくと年会費が 715 円になります。そして、毎年貰える ANA のマイルが 1,000 マイルですので、クレジットカードを持っているだけで、年会費を引いたとしても毎年 285 マイルが自動的に貰える事になります。

マイ・ペイすリボは利息で大変な事になってしまう、というのは有名な話ですが支払い限度額の設定方法を工夫すれば問題ありません。 マイ・ペイすリボの支払い額をカードの限度額と同じにしておく事で、実質的な一括払いになるので利息が発生することはありません。

パターン3: 年間搭乗 10,000 マイル以上パターン

一年間に搭乗マイルだけで 10,000 マイル分以上飛行機に乗る方であれば、VISA、Master、JCB のワイドゴールドカードかワイドカードがオススメです。 私としては VISA のワイドゴールドカードが一番のオススメです。

f:id:dokokahe_go:20170129234300p:plain f:id:dokokahe_go:20170129234316p:plain f:id:dokokahe_go:20170129234325p:plain

一般カードとゴールドカード (アメックスとダイナースを除く) を持っていて、一年間にカードで決済する金額と獲得できるマイル数をグラフにすると 図 1 と図 2 のようになります。 また、1 マイルを 1 円として換算した場合と 2 円として換算した場合に分けています。

f:id:dokokahe_go:20170124003542p:plain 図1: 獲得マイルの円換算と年間決済額 (1 マイル = 1 円換算)

f:id:dokokahe_go:20170124003556p:plain 図2: 獲得マイルの円換算と年間決済額 (1 マイル = 2 円換算)

1 マイルの円換算額が大きくなるほど、カードの種類毎の差が小さくなっていっています。年間 50 万円以上決済するのであれば、どのカードを選んでもほとんど差がありません。さらに、1 マイルを 3 円換算した場合にはワイドカードとゴールドカードが一般カードを上回ってきます。1 マイルはいくらなのか? は次の過去記事を見ていただければわかりますが、最低でも 1.6 円に換算でき、国内旅行でも最大で 13 円で換算することもできます。

dokokahe-go.hatenablog.com

dokokahe-go.hatenablog.com

図 1、図 2では、先程紹介したマイ・ペイすリボを利用した年会費の割引を加味していないので、VISA や Master であれば、さらに獲得マイル数は多くなります。さらに、ゴールドカードであれば、羽田空港や成田空港でカード会社のカードラウンジが利用できるようになります。 このような理由から、年間で 10,000 マイル程度 ANAスターアライアンスに乗るのであれば、ゴールドカードが一番のオススメです。

パターン4: 陸マイラーで年間 15 万マイル以上貯めるパターン

最後に飛行機に乗らず毎年 15 万マイル以上貯めたいと言う人には、ANA To Me CARD PASMO JCB がオススメです。

f:id:dokokahe_go:20170129233522p:plain

カードの決済とは別に、ANA To Me CARD PASMO JCB はメトロポイントを ANA のマイルへ毎月 18,000 マイルまで交換することができるのです。そして、そのメトロポイントは全く別のポイントサイトからメトロポイントに交換できるので、毎月 1 万マイル程度をメトロポイントに交換するだけで、年間 15 万マイル以上貯める事ができるのです。

毎月一万ポイントも貯まらないとお考えかと思いますが、普段の外食や買い物を少し工夫するだけで、毎月一万ポイントは簡単に貯める事ができます。詳しい貯め方は次の記事でまとめているので、どうぞご覧ください。

dokokahe-go.hatenablog.com

dokokahe-go.hatenablog.com

毎月一万マイルが貯まるのであれば、毎月東京から沖縄へマイルを使って特典航空券で行くことができますし、2 ヶ月に一回台湾へマイルで行くことだってできてしまいます。

初めて作る ANA クレジットカードのまとめ

初めて ANA カードを作るにあたって、どのカードを選べば良いかの参考になりましたでしょうか。 ANA カードを選ぶには、毎年いくらそのカードで決済をするか、どれくらい飛行機に乗ってマイルが貯まる予定か、がわかると、選ぶべきカードが決まってきます。

カードの発行はポイントサイト経由を忘れずに

今回紹介したクレジットカードは、ハピタスなどのポイントサイトを経由して申し込みをすると、ANA カードの発行で貰えるマイルに加えて、ポイントサイトのポイントも貰えます。 ANA VISA Suica カードであれば約 2,000 ~ 6,000 円分のポイントが追加されます。 ポイントサイトのポイントは楽天ポイントに交換して買い物に使っても良いですし、それこそ ANA マイルに交換して特典航空券に利用するのもありです。

ANA VISA Suica カードの申し込みで貰えるポイント例 ハピタス f:id:dokokahe_go:20170304113322p:plain

ポイントタウン f:id:dokokahe_go:20170304113346p:plain

ちょっぴリッチ f:id:dokokahe_go:20170304113403p:plain

ポイントサイトの詳しい使い方は、次の ANA マイルの貯め方の関連記事にありますのでそちらをご覧ください。

それでは、さっそく最初の ANA カードをゲットして楽しい ANA カード生活を送っていきましょう。

関連記事

dokokahe-go.hatenablog.com

dokokahe-go.hatenablog.com

dokokahe-go.hatenablog.com

dokokahe-go.hatenablog.com

にほんブログ村 小遣いブログ マイレージへ