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特典航空券は無料じゃなかった!! 航空チケット代の仕組みを解説

「マイルで特典航空券を使ってタダでヨーロッパ旅行へ行ってきました。」そんな話を聞くと、特典航空券がとても魅力的ですね。しかし、本当に特典航空券を利用するとヨーロッパまでの航空券が無料なのでしょうか?

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今回は航空チケットの内訳と、特典航空券を国際線利用時の注意点を紹介します。

いわゆる “チケット代” の内訳

「飛行機代」や「チケット代」とまとめて話してしまうことが多いですが、ここで支払っている金額の内訳は、大きく分けて 3 種類に分類することができます。

航空券代

その名の通り航空券の代金です。電車の運賃と同じで搭乗する区間とチケットの種別毎に値段が設定されています。例えば、成田からニューヨークのエコノミークラスであれば ○○ 円、ビジネスクラスであれば □□ 円といった感じです。

チケット種別 といった場合、正確にはエコノミーやビジネスなどの搭乗クラスの他に、正規航空券やPEX航空券などの分類があります。ただ、今回の記事に関係するところではないので、「同じ区間の航空券でも、種類によって値段が違う。」と覚えておいてもらえれば大丈夫です。

また、季節によって大きく値段が変わるのもこの部分です。飛行機も例にもれず、GW、お盆や年末年始は同じ区間でも高くなりますが、逆に閑散期ですと値段が安くなっていきます。

燃油サーチャージ

燃油サーチャージは、飛行機を飛ばすのに必要な燃料代に合わせて、その一部を利用者が負担する仕組みです。ジェット機の燃料となる原油 (ケロシン) の取引価格に比例しており、2 ヶ月毎に燃油サーチャージの値段が見直されています。ANA では取引価格と燃油サーチャージの表を載せています。「利用者が負担」と書くと、どうなの? という思いもしますが、航空券の値段と為替などの周りに影響される部分が明確になっていて、私はこの仕組は良いと思っています。

燃油サーチャージは 2 ヶ月ごとの見直しのため、為替や株価の様に毎日変化していくものではありません。また、突然値段が変わるわけでもなく、次の 2 ヶ月が始まる前には、対象となる燃油サーチャージが発表されます。そのため、2, 3 ヶ月後のチケットであれば、燃油サーチャージ代は大体の見通しを立てることができます。

なお、2016 年の一年間はほとんど燃油サーチャージが不要でしたが、2017 年の 2 月以降の予約分では燃油サーチャージの支払いが必要になっています。

なお、燃油サーチャージの値段は チケットを予約した日 の設定値段です。飛行機に搭乗する日ではないので注意が必要です。例えば極端な例ですが、1/31 まではニューヨークまでの燃油サーチャージが 33,000 円で、2/1 から適用なしの場合、1 月に航空券を予約するか、2 月に予約するかで燃油サーチャージ代が往復で 66,000 円変わってきます。

各種税金や使用料

空港税や空港使用料です。空港税は入国税、出国税や出入国管理システムの維持などいろいろな種類のものがあります。細かく記載するときりがないので、詳細は割愛しますが、一回のフライトでだいたい数百円から千円弱です。

空港使用料は、飛行機が空港を利用するのに必要となる金額です。空港がロビーや滑走路などの設備を維持するために利用する料金で、空港毎に値段が決まっています。日本国内空港の場合、成田空港では大人 2,090 円、羽田空港では大人 2,570 円、関西空港は大人 2,730 円、福岡空港では 945 円となっています。

余談ですが、LCC などの格安航空会社の多くが羽田ではなく成田空港を利用している理由は、この空港使用料が成田空港の方が安く、合計のチケット代金を安くできるためです。

チケット代 = 航空券 + 燃油サーチャージ + 各種税金や使用料

ここまでに説明した通り、飛行機のチケット代金の内訳は 3 種類です。わかりやすく図にすると次の通りです。

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いくつかチケット代について書きましたが、今回の記事を読むために、次の 3 点を覚えておいていただければ大丈夫です。

  • 航空券 (青): チケットの種別、区間と時期で変動
  • 燃油サーチャージ (緑): 燃料の取引価格で変動
  • 各種税金と使用料 (赤): 発着空港により変動

マイルで手に入るのは 特典航空券 のみ

航空券のチケット代の仕組みがわかったところで、問題です。

問題: マイルで手に入るのは、青、緑、赤のうちどれでしょうか?

答え:

  • 国内線: 青、緑、赤の全て
  • 国内線: 青のみ

そうなんです。国内線の特典航空券では全て含まれているのですが、国際線の場合は航空券だけなのです。そのため、マイルを利用して国際線の特典航空券を利用した場合には、燃油サーチャージ代と税金などの料金は払う必要があります。特典航空券で国際線を利用した場合に、チケット代として支払う内容は次の様に変わってきます。

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燃油サーチャージがかからない国際航空券

レガシー系航空会社

何事にも例外はありまして、特典航空券で国際線のチケットを入手する時に、燃油サーチャージの支払いが必要ない場合があります。ANA のマイルを利用して日本発の場合ですと、カナダエアとニュージーランド航空のチケットの場合には、燃油サーチャージの支払いは必要ありません。この 2 航空会社は共にスターアライアンスに加盟しているため、ANA サイトからですと、このこのリンクから予約ができます。

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ニュージーランドへ向かう際にはニュージーランド航空が利用できますし、エアカナダだとカナダのバンクーバーカルガリーへの直行便が出ているので、カナダだけでなく、カナダ経由でアメリカへ向かう、なんていう旅程を考えるのも良いかもしれません。

LCC

ANA のマイルはバニラエアの特典航空券に交換できることを以前紹介しました。次の記事でも書いている通り、バニラエアの特典航空券に交換した場合にも、燃油サーチャージが必要ありません。

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まとめ

今回は飛行機のチケット代金が、大まかに 3 種類に分類できること、また基本的に特典航空券で入手できるのは航空券代のみということを紹介しました。実は、特典航空券に必要なマイル数と航空券代の比率がある一定以下の場合には、特典航空券を利用するよりも、ANA スカイコインなどを利用した方が安くなる事があります。

2016 年 11 月現在ですと、燃油サーチャージの適用なしのため、特典航空券を利用 = ほぼ無料 (往復するだけなら数千円) となります。しかし、この先数年後まで原油価格や為替などどの様に変化していくかはわかりません。 2017 年の 2 月予約分から燃油サーチャージが復活しました。そのため、まずは特典航空券を利用する上でどのような費用がかかってくる可能性があるかを覚えておくと、せっかく貯まったマイルを無駄にすることなく、有効活用できるようになります。

どんどん貯めれるマイルも、マイルの使い方も詳しくなれば今よりももっと効率的に利用できるようになります。

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